JIFIC研究所からのお知らせインドネシア共和国海洋水産省から来所

研究所からのお知らせ

インドネシア共和国海洋水産省から来所

2009.06.25

  

 JICA(国際協力機構)資金(L/O No.IP-519)で実施中のインドネシア共和国ジャカルタ漁港リハビリテーションプロジェクト(ホームページ:www.jakartafishport.com)の一環として、同国海洋水産省主催によるインドネシア政府職員の日本での漁業関連施設見学等による研修が6月10日~6月19日の間で行われました。
 研修の目的は、「日本の漁港及び漁業関連施設を見学し、インドネシアでの漁港建設・運営および漁業振興の参考とすること。特に各漁港・魚市場の衛生管理、流通(水揚げ・せり・魚市場等)、維持管理、汚水・ゴミ処理を視察・聞き取りを実施すること。」です。
 研修生は海洋水産省の7名、我が国に例えれば水産庁漁港漁場整備部の方々といったところでしょうか。

表1 研修メンバー

 

役  職
 パルリンタムブナン
Mr. Parlin Tambunan
海洋水産省 漁業総局 漁港局長
 ムハマドザイニー
Mr. Muhamad Zaini
海洋水産省 漁業総局 漁港局 プロジェクトマネージャー
  トト ジュハルト
Mr. Toto Juharto
海洋水産省 漁業総局 漁港局 プロジェクト技術管理委員長
  スアルドヨ
Mr. Suardoyo
海洋水産省 漁業総局 ジャカルタ漁港 港長
  ヘリヤント マルウォト
Mr. Heriyanto Marwoto
海洋水産省 検査局2部 検査官
  ヨハネス ワルヨ スサント
Mr. Yohanes Waluyo Susanto
海洋水産省 官房総局 モニタリングおよび評価部 部長
  ブスタミマヒュディン
Mr. Bustami Mahyuddin
海洋水産省 漁業総局 官房 計画部長

 


 研修の一環として、築地市場視察、水産庁及び外務省を表敬後、6月11日の午後に当研究所を訪れ、漁港に関するお話(講義というにはあまりにおこがましいというのが本音です)をしました。
 当研究所では次の2つについてお話をしました。


① 我が国の高度衛生管理型漁港の取り組みについて (第一調査研究部 主席主任研究員 林 浩志)
② 漁港計画の立て方について (調査役 大塚浩二)


 当初は3時間の予定でしたが、研修生の方々の熱心な質問とその対応により予定を1時間超過し、4時間を費やしました。日本の漁港の状況についてはもちろんのこと、その維持管理運営、漁協の役割、衛生管理の取り組み等について真剣な眼差しで話を聞いていただきました。
 つたない英語の資料とパワーポイントを用いての話しでしたが、日本語⇔インドネシア語の通訳がついてくれたおかげで、お互いに充実した4時間となりました。
休憩時には「西はどっちの方角?」との質問に、「(多分)あっち」と答えると、お祈りが始まったことはいうまでもありません(イスラム教徒は一日5回のお祈りをします)。

P6110081.JPG  PICT0792.JPG

  当研究所を訪れた翌日からは、我が国の代表的な漁港の視察に出かけました。
   ・神奈川県三崎漁港および周辺漁港 
   ・長崎県長崎漁港および周辺漁港
   ・宮城県塩釜漁港および周辺漁港

 約10日間に渡る日本での研修が、インドネシアの水産業の発展に少しでも寄与できれば幸いです。
 

 

★インドネシアの漁港
 インドネシアは世界最大の島嶼国です。
   ・世界で3番目の排他的経済水域(580万km2)
   ・世界で最多の群島国家(約17,500島)
   ・世界で2番目の海岸線(約81,000km)
   ・漁業生産高は世界第3位(日本は第5位)
 多くの島々で形成され国土を海に囲まれるインドネシアにとって水産業は重要な産業です。それを支える漁港も重要な役割を有しています。国内最大のジャカルタ漁港をはじめ、4つのカテゴリーに分類される漁港は全国で960ヵ所にも及びます。
 ジャカルタ漁港の年間水産物取扱量は約370億円、うち270億円が輸出向けです。漁港内には漁港機能エリアだけでなく、卸売魚市場エリア、水産加工場エリア、レクリエーションエリアの4つの機能を有し、約4万人が働いている大規模漁港です。
 しかし、その他の多くは零細な沿岸漁業を対象とした小さな漁港で桟橋が1本あるだけというようなものが圧倒的多数を占めています。
 豊富な水産ポテンシャルを有しながら、ハード・ソフト面の不十分さから、そのポテンシャルを十分に活用できていない現状を克服するために、海洋水産省の方々は一生懸命に頑張っています。