2010年チリ津波による養殖施設被害調査・中間報告
2010.08.04
2010年チリ津波による養殖施設被害調査・中間報告
(養殖施設の漂流対策に関する研究)
1.概要
平成22年2月27日にチリで発生した大地震により、2月28日、日本沿岸に津波が来襲し、岩手・宮城・和歌山など広範囲の地域で、養殖施設の流失によるかき・わかめ・こんぶなどの水産被害、船舶の転覆の被害が発生しました。
本研究所は、気仙沼湾、宮古湾、山田湾の養殖施設の被害状況を現地調査するとともに、気仙沼湾における数値シミュレーションにより現象を把握し、今般、とりまとめましたので、中間報告をします。
2.現地調査概要
(1)気仙沼湾
調査日時:平成22年3月10日~11日
調査者:本研究所:加藤、丹治、防衛大学校:藤間教授
ヒヤリング対象機関:気仙沼市危機管理課、気仙沼漁協波路上支所
概要:湾奥、大島瀬戸、湾口(波路上―大島間)で、ほとんどの養殖筏、延縄式とも漂流し、漂流した養殖施設が一塊になり、航路や泊地を閉塞しました。
津波シミュレーションにより、流速が1m/sec以上の箇所に被害が集中していることが判明しました。
(2)宮古湾
調査日時:平成22年6月3日
調査者:本研究所:加藤、丹治、防衛大学校:藤間教授
ヒヤリング対象機関:宮古市水産課、宮古漁協
概要:宮古湾では津波の流速の早い湾中央付近を中心に被害がありましたが、従来から津波・高波浪対策を実施していたため、比較的被害はすくないものでした。
(3)山田湾
調査日時:平成22年6月3日
調査者:本研究所:加藤、丹治、防衛大学校:藤間教授
ヒヤリング対象機関:山田町水産商工課
概要:山田湾は他地区に比較して、被害が少ない状況でした。これは湾口が狭く湾奥が広い地形により、津波の流速が早くならなかったためと考えられます。
3.今後の予定
調査結果を踏まえ、実験・シミュレーションの精度を向上させることにより、今回の現象を解明するとともに対策工を提案し、その効果を検証する予定です。
- 丹治
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